口腔外科では、虫歯や歯周病を除く口内の治療を行います。
具体的には親知らずなどの難しい抜歯や顎関節症、口内粘膜の異常などの場合、口腔外科で診察・治療を行います。
親知らず
親知らずは、上下の顎の一番奥に生えてくる歯のことです。もともと親知らずが生えてこないなど個人差はありますが、顎が小さかったり、生える方向がほかの歯と異なったりすることで、「埋伏(顎の骨や歯茎の中で埋まった状態)する」「まっすぐ生えてこない」といった状態になることがあります。
親知らずが虫歯の原因になったり、歯茎が腫れたり、生えてくるにしたがって隣の歯を押してしまったりする場合には、のちのちほかの歯にも悪影響を及ぼしますから抜歯しなければなりません。また、矯正治療を行う時にも、親知らずの抜歯が必要になることがよくあります。
多くの歯科医院では、抜歯に困難が生ずる場合、大学病院の口腔外科などを紹介することがほとんどです。ただ、それでは大学病院での治療に何度も通院しなければならず、また治療を行う医師を患者さまが決めることもできません。
石川台の南部歯科では、治療によほどの困難がない限り、経験豊富な院長が自らの責任において院内で治療しています。
インプラント
インプラント治療とは、抜けた歯の下の骨にフィクスチャー(ネジ)を埋め込み、人工の歯を固定する方法です。保険適用外になりますが、元からある歯と変わらない感覚で使えるなど、いくつかの大きなメリットがあります。
とはいえ、インプラントは入れ歯 やブリッジ と並ぶ治療方法のひとつでしかありません。高いリスクを冒してまでインプラント治療を行うメリットはないと考えています。大切なことは、患者さまがインプラント治療を選択するにあたり、しっかりコミュニケーションをとり、信頼関係を確立することだと思います。
インプラントを希望される患者さまに対しては、それが初めての義歯であるならば、当院ではまず入れ歯をつくることをおすすめしています。入れ歯は保険で対応が可能ですし、それで不具合がなく患者さまに満足していただけることも多々あります。
どうしても入れ歯が合わない、もしくはインプラントを強く希望される患者さまには、インプラント治療を行います。ただ、その場合でもインプラント治療を始めるまでの間に入れ歯を入れておくことができるので、入れ歯は無駄にならないと考えています。
なお、インプラントには大きく分けて2回法と1回法というふたつの術式があります。その違いは、文字どおり手術を2回行うか、1回で済ませるかというものです。それぞれの術式には長所と短所がありますが、当院では主に患者さまへの負担をできるだけ減らすという観点から、「AQBインプラント」という製品を用いる1回法を採用しています。