CLINIC BLOG

2022.08.16更新

以前に著名な演出家さんのお口を拝見した時ビックリした覚えがあります。無論むし歯はありません。ブリッジ(固定式で無い歯の前後の歯を削って土台にして連絡してセメントで着ける補綴物)が入っていたのですがご本人ももちろんそれなりの年齢なのでおそらく約40年前に入れたとお話頂きました。それだけの期間トラブルも無く使用している事も素晴らしいのですがレントゲンで確認した所このブリッジの土台の歯が生活歯だったのです。現在患者さんが入れているほとんどのブリッジの土台は失活歯だからです。失活歯とは神経を抜いて治療済みの歯の事で、やはり弱い為噛む力が長年係るとヒビや破折したり脱離したり腫れたりいずれ壊れるケースが多いのです。今はできるだけ歯を削らない治療が主流ですがこの時代の生活歯ブリッジの完成度には驚きました。

神経のある生きている歯の強さと補綴物を長期間使用可能にするこの歯科医師の腕に改めて初心を思い出す今日この頃です。

投稿者: 南部歯科